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原発を誰に任せれば良いのか? [▼連載【資源エネルギーを考える】]

前回の連載記事では、原発は技術的には問題ないが、動かす側(電力会社)には
いろいろ問題があるという話をした。九電社長は辞任するらしいが、それだけでこの
組織的な体質は改まらないだろう。
●九電社長、引責辞任の意向=27日役員会で扱い議論―「やらせメール」問題
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110719-00000141-jij-bus_all
●クローズアップ2011:九電メール報告書公表 「やらせ」常態化か
 http://mainichi.jp/select/opinion/closeup/news/20110715ddm003040108000c.html
●「原発再開の賛成派だけでシナリオを作った」 
 玄海原発、国側がCATV出演者7人を地元広告代理店に依頼
 http://sankei.jp.msn.com/life/news/110627/trd11062709590011-n1.htm
経済産業省主催の住民説明会は「しっかり聞きたい、玄海原発」と銘打って、インターネット
でもライブ配信されていたはず。開かれた原発行政を斬新に演じたのだが実は茶番だった。

これは、なかなか深刻な問題だ。「描かれた原発シナリオ」という九電のスタイルは
東京電力にも見受けられる。例えば東京電力は今回の福島原発事故の可能性を事前に
理解していた。これは震災直後から繰り返し言われているのことだが、まとめてみよう。
” ”内は各報道記事からの抜粋である(英文は適宜、和文に訳した)。
atom.jpg

<以下、時間順、2007年より>
●特別リポート:地に落ちた安全神話─福島原発危機はなぜ起きたか(ロイター)
 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-20331720110330
”「津波の影響を検討するうえで、施設と地震の想定を超える現象を評価することには
大きな意味がある」(中略)東京電力の原発専門家チームが、同社の福島原発施設を
モデルにして日本における津波発生と原発への影響を分析、2007年7月、米フロリダ州
マイアミの国際会議で発表した英文のリポートだ”
    ↓
●原子力発電所の安全アナリストは津波の危険を無視した(ワシントンポスト)
http://www.washingtonpost.com/world/japanese-nuclear-plants-evaluators-cast-aside-threat-of-tsunami/2011/03/22/AB7Rf2KB_story.html
”2008年に原子力安全・保安院は、技術者・地質学者・地震学者からなる委員会に地震
への予防措置の再検討し、修正を提案するように指示した(中略)委員には津波の専門家
は一人もいなかった(中略)2008年4月から2009年6月を通して、グループは22回会合し
(中略)津波の危険は「決して議題に登らなかった」と語った。”
    ↓
(ワシントンポスト誌の同上記事より)
”福島第一原発の委員会は、再検討を終えて、2009年6月24日により大きなワーキング
グループ(訳者注:審議会)でその調査結果を発表した、そこには2名の津波専門ががいた。”
    ↓
●大津波、2年前に危険指摘 東電、想定に入れず被災
 http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011032601000722.html
2009年の審議会で、平安時代の869年に起きた貞観津波の痕跡を調査した研究者が、
同原発を大津波が襲う危険性を指摘していたことが26日、分かった。東電側は「十分な
情報がない」として地震想定の引き上げに難色を示し、設計上は耐震性に余裕があると
主張。津波想定は先送りされ、地震想定も変更されなかった。”
このときの議事録がWeb上に公開されている。
●総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会
 地震・津波、地質・地盤合同WG(第32回)議事録(原子力安全・保安院)
 http://www.nisa.meti.go.jp/shingikai/107/3/107_3_index.html
 http://www.nisa.meti.go.jp/shingikai/107/3/032/gijiroku32.pdf
ここでは研究者(岡村先生)の質問の後で、安全審査官はこう締めくくっている。
”津波の件については、中間報告では、今提出されておりませんので評価しておりません
けれども、(中略)津波については、貞観の地震についても踏まえた検討を当然して本報告
に出してくると考えております”
    ↓
●東電福島原発1号機、40年超の運転認可=経産省(2011/02/07
 www.jiji.com/jc/zc?k=201102/2011020700679
●日本、警告にもかかわらず原発の寿命を延長(NYタイムズ)
 http://www.nytimes.com/2011/03/22/world/asia/22nuclear.html

…このように東京電力のみならず、国も含めて、地震・津波対策への警告を度々無視してきた
姿勢が伺える。しかも上記ロイター記事では、東電は2007年に以下のように述べていたらしい。
”13メートル以上の大津波は0.1パーセントかそれ以下の確率で起こりうる。”

これが何年間での発生確率かは不明だが、仮に40年間と考えてみよう。
原発を運用する側にとって40年間で0.1%の危険率は高いのか低いのか?
最近40年間に重大な事故を起こした原発は福島原発を除くとスリーマイルとチェルノブイリの
2基であろう。全世界の原発は436基だそうなので(資源エネルギー庁「エネルギー白書」)
単純に割り算をしてみると、2÷436=0.4%になる。大津波の襲来確率と同じような値だ。
この小さな事故率がどれほどの甚大な被害や騒ぎを起こしているか。小さな確率の(しかし
破壊的な)危険性に対応することこそ、彼らの言う「絶対的な安全性」ではなかったか?

電力会社は今後、ストレステストなるモノをやるらしい。下記によれば所詮コンピュータ
シミュレーションである。信頼性を欠く電力会社のシミュレーション結果を信頼できるのか?
●原発の「ストレステスト」とは?(NHK)
 http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/88050.html

atom2.jpg
国も国である。例えばわが国の首相は今回の原発事故の責任に対し、こういっている。
●首相 原発争点の解散は考えず (7月8日 18時4分)
 www3.nhk.or.jp/news/html/20110708/t10014081731000.html
”菅総理大臣(中略)原子力政策を進めてきた自民党や公明党にも責任があるとしたうえで、
「他人にすべての失政を押しつけて、責任を逃れようとすることこそ、『恥の文化』に反する
行動だ」と述べ、自民・公明両党をけん制しました。”
しかし2011年2月に福島原発の延命にOKを出したのは、あなたなのだ。気づけば、
誰一人として、「この問題は私のせいだ、しかしこうすれば必ず解決できる、どうか私に
任せてほしい」という人がいない。政治家も科学者も技術者も、電力会社の偉い人も、
市民団体もマスコミも、みんな他人任せで、他人の批判ばかりだ。私もだ。

日本のマスコミは「福島原発事故」と書くが、海外では「Nuclear Crisis」と報じられている。
海外から見て「Crisis=危機」とは、いまや原発自体の技術的問題ではなく、この国の
誰にこの問題を任せばよいか、誰も信用できない事態を指しているのではなかろうか?
喉元過ぎれば、ともいうが、福島原発の事故収束には少なくとも1年はかかるだろう。
相当抜本的な原発行政・電力会社の組織改革と、チェック体制が整わない限り、
この国の原発は再稼働できないだろう。
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5513

わたしも同感です。原発は世界でおよそ500機以上あり、レベル7の事故が起こればその土地は永く使えないし、被害のすさまじさを考えると、有史以来の出来事は総て想定してもまだ不足でしょう。
それにしても、福島の情報開示は相当な疑問点が残ります。
by 5513 (2011-07-22 20:29) 

MANTA

5513さん、コメントありがとうございます。
>有史以来の出来事は総て想定してもまだ不足でしょう。
一方で、エネルギーも不足します。困ったものです。
by MANTA (2011-07-23 11:07) 

フルート

火力発電の利用を増やせばエネルギーは不足しません。
今ある休止中の設備をすべて復旧すること、および、50ヘルツ、60ヘルツ、それぞれの中で融通することで、ピーク時の供給も可能です。それゆえ、休止中の火力発電所の復帰までの2年程度を乗り切れば、不足は起きないと思います。

また、今後数年間に運転開始予定で建設している火力発電所も、実はかなりあります。徐々に余裕ができて行くでしょう。

長期的には、自然エネルギーへの切り替えは可能かもしれませんが、エネルギー密度の低さを考えれば、建設には膨大な時間がかかるので、すぐには無理でしょう。当面は、効率の良い新型の火力発電を主に運転し、夏場だけ旧式の火力も動かして、供給を満たすのが良いのではないでしょうか。

温暖化について、無視すべきとは思いません。やはり、自然への影響について、よくわからないとしても、まずは謙虚になることが人類には必要だと思います。

ただ、原発間近の活断層が動けば、原子炉の停止すら失敗して、周辺数十万人が放射線による急性障害で死亡し、さらに二百万人以上が晩発性障害で死亡する大事故になるという予測もあります。同時に、日本列島が地震の活動期に入ったという説も、有力です。さらに、大きな地震に耐える建造物はきわめて難しいのが現実です。阪神大震災の時に、新しい高速湾岸線の橋げたが落ち、死者が出ました。高層マンションの中には柱が破断したものもあります。今回も新幹線の高架橋の柱や架線柱は損傷しました。それらはすべて、壊れないように、耐震基準を満たしてつくられていたはずです。それでも壊れました。原発だけ壊れないと、なぜいえますか?
そして、壊れた時の被害が甚大なのが、原発です。

そうなると、「今日、明日の脅威」である原発をまずやめて、天然ガスなどの火力にチェンジしつつ、「100年後の脅威」であるかもしれない温暖化については、これから、10年、20年とかけて、徐々に洋上風力や、波力、ミニ水力、太陽光などの再生可能エネルギーを増やしていくことで対策するのが良いのではないでしょうか。

そういう道筋で考えて、私は、原発即時停止派です。
(即時といっても、例えば、本日突然に管総理がすべての原発の停止を要請し電力会社も受け入れた、というようなことになると、大停電が起きかねないので、定期点検入りを待って、その後は運転再開を一切認めないという形での脱原発を求めます。そういう意味で「2012年脱原発派」という方が正しいかもしれません)
by フルート (2011-07-24 12:35) 

MANTA

>火力発電の利用を増やせばエネルギーは不足しません。(中略)
>休止中の火力発電所の復帰までの2年程度を乗り切れば、不足は起きな
>いと思います。
そう思う人は多いですね。ところで日本の新聞・ニュースではほとんど報じられて
いませんが、原油価格は今いくらかご存じですか?それがここ10年で何倍に
なっているか即答できますか?もしそうでないのであれば、少しこの連載に
お付き合いください。
by MANTA (2011-07-25 07:36) 

MANTA

フルートさん、コメントありがとうございます(さっき書き忘れちゃいました 汗)。
>原発だけ壊れないと、なぜいえますか?
それでは今回の地震で原発建屋が壊れなかった(らしい)事実はどう説明
されますか?地震に対しては従来より重ねて耐震設計や、構造計算方法
が見直されてきました。そのたゆまなき努力の成果が、今回の地震での原発
建屋崩壊を阻止したのです。だから将来100%絶対安心・安全とは言いま
せんが、今回の大震災のデータや教訓も加えて、さらに強固な建造物と
なっていくでしょう。

まさに津波さえなければ…ですが、上記にあるように関係者は津波への警告
を無視してきました。下記のNikkei BPではその理由が明かされてます。
●「原発がかわいそうだ」と私が感じる理由 
 http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110721/278419/?ml
原発は技術的問題よりも人的問題がシビアです。脱原発ではなく、原子力
行政・電力会社の改革が重要だと私は思っています。改革できなければ
(どのみち原発は動かせないので)結果的に脱原発になりますが。
by MANTA (2011-07-25 07:44) 

Working Dad Oversea

『「原発がかわいそうだ」と私が感じる理由』、僕も良い投稿だと思います。

最近、「日本列島が地震の活動期に入った」という説をしばしば目にしますが、感覚的には理解するとしても、このような説を唱えておられるアース・サイエンティストって、ご存知ですか?
そんな学術論文がネイチャーに出ているとか?
でも、何をもって「地震の活動期」とするのでしょうね?

難しい。。。
by Working Dad Oversea (2011-07-25 20:16) 

MANTA

>最近、「日本列島が地震の活動期に入った」という説をしばしば目にしますが
Working Dad Overseaさん、本当です。日本だけでなく、世界で活動期に
入った、という人もいます。ちょっと古いですが、例えば下記はよく知られています。
○21世紀前半は西日本の地震活動期(地震学会)
 http://www.zisin.jp/modules/pico/index.php?content_id=1680
ただ大地震は東日本で起きちゃいましたけどね…

活動期の定義は明瞭ではないです。地震が多い少ないの比較程度です。
ただし、この活動の様子を定量化してみると、大地震の前後で違うことが
知られていたりします。b値っていうんですが、なんだかわかんないですね。
これもまたそのうち解説してみますね。
by MANTA (2011-07-28 08:59) 

かも

初めまして。
原発で、津波が検討されなかったのは、津波を考慮したら原発そのものの存在を否定することになるからでしょう。
 つまり、原発の運転を阻害する要因は初めから排除されてきたのです。
 ところで、私は、自然エネルギーという考え方に反対です。例えば、太陽光発電は、原発のバックアップ無しには成立し得ません。二次電池によってと言うのは、全く不可能です。
 その上で、原発は、全廃すべきです。早ければ早いほど宜しい。遅らせる理由は全くありません。原発で自滅するか。エネルギーコストアップで経済が停滞するか。それは究極の選択ではありません。次があるとすれば、それは、想像を絶する混乱と犠牲を生ずることになるのは目に見えています。
 このまま原発を続けることは自殺行為そのものです。
 代替は、燃料電池です。既に実用化されています。
 直ちに、3KWの家庭用燃料電池を1000万台販売しましょう。それを、系統に接続して共有し、将来的には、発電と需用を地域で賄う地産地消、ゼロサム社会を構築することです。
 燃料は、都市ガス、LPG、石炭ガス、ゴミ焼却炉ガスなど無限にあります。
by かも (2011-08-01 07:36) 

MANTA

かもさん、コメントありがとうございます。
>原発で、津波が検討されなかったのは、津波を考慮したら原発そのものの
>存在を否定することになるからでしょう。
では前回ご紹介した女川原発はどうお考えですか?
http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2011-07-08

>燃料は、都市ガス、LPG、石炭ガス、ゴミ焼却炉ガスなど無限にあります。
その都市ガス、秋に値上げが決まりましたね。そういうことだと私は思います。
燃料電池にしても自然エネルギーにしても、エネルギーと名のつくものは幾ら
でもあるのです。ようは価格の問題です。
by MANTA (2011-08-02 08:10) 

かも

MANTA様
レス有り難うございます。女川では、確かにその通りでした。でも、その事は決して、だから原発は安全なのだという説明にはなりませんね。「女川ではそう考えて、今回の災害では救われた」と言う一つの事実を示しているだけです。
 チェルノブイリに対して、此の国の原発関係者は、「構造が違うから此の国では事故は起こらない」と言っててきましたね。でも事故は起きてしまった。
 同様に「津波対策は完璧だから、もう2度と事故は起きない」と括って良いものでしょうか。同じ事ですね。玄海では、鉄の脆化が問題視されています。浜岡では、何と、普通に停止しただけで故障してしまいました。
 福島では、10シーベルトの汚染が見つかりました。何と、数十分曝露するだけで必ず死ぬという濃度だとのことです。数十トンの核燃料が何処にあるか解らなくなってしまっています。それが、環境に漏れ出せば、どれだけの被害が出るか想像もできない状況が依然として全く何の手がかりもないままに放置されています。連日新たなより深刻な被害の状況が次々と明らかになっています。そのどれもこれもが、どうにもいかんとも為しがたい絶望的な状況を物語っています。
 原子力が、安全で、制御可能で、後顧の憂いも無しに任せられる如何なる根拠も最早ありません。
 今回の事故が、福島であったことが唯一の幸運であったかもしれません。もし、敦賀で起きて居れば、関西から、中京圏の人口密集地帯が避難地域に指定されていたかもしれません。玄海であれば、瀬戸内海から、関西にいたる地域がそれに当たっていたことでしょう。
 女川も又、単に運がよかったとしか言いようがないのです。
 原発の犠牲を考えるなら、天然ガスの価格が10倍になっても、そちらを選ぶべきです。地球の温暖化より、原発の危険の方がもっと遙かに危険なのです。
 福島の地下に今現に存在する核燃料が、ある日突然大爆発を起こして大気中に放出される危険が未だ去ってはいないのです。
 あなたは、何を拠り所に、安心して原発を弁護しますか?
by かも (2011-08-02 22:15) 

MANTA

>あなたは、何を拠り所に、安心して原発を弁護しますか?
かもさん、私 どこかで原発を擁護していますか?この記事と、前の記事に
私の原発に対する思いをまとめていますが、改めてまとめます。
・原発の技術は改善の余地があるとはいえ、相当高いレベルまで来ている。
・一方、原発を動かす人のレベルは相当低いことが分かった。

>「女川ではそう考えて、今回の災害では救われた」と言う一つの事実を
>示しているだけです。
その一つの事実の重要性については上記のコメント欄に書きました。
フルートさんという方からはお返事はありませんでしたが。

>原発の犠牲を考えるなら、天然ガスの価格が10倍になっても、そちらを
>選ぶべきです。
イデオロギーを述べることは自由ですが、そのおかげで(別の理由で)
何人もの犠牲が出ることは考えなくてよいのでしょうか?
by MANTA (2011-08-03 07:21) 

かも

>そのおかげで(別の理由で)
何人もの犠牲が出ることは考えなくてよいのでしょうか?


 ナンセンスです。どんな犠牲が出ているというのでしょうか。採掘や、生成の過程で発生する様々な犠牲と考えるなら、それは、農業であれ、水産業であれ、鉄鋼業であれ同じ事です。黒部ダムの上には、その建設での犠牲者の慰霊碑があります。
 原発が特殊なのは、一旦事故が起きると、一瞬にして途方もない規模の被害者や犠牲者が発生してしまうところにあります。原発で犠牲者が出ていないなどと言うのは真っ赤な嘘です。体内被曝で、晩発性の被害が出ることは既に定説です。ただその経過が20年、30年を過ぎることから、因果を追求できないだけです。然も、現に起きて居る、肉牛への被害や、農業産品への被害は、取り返しもつかないのです。
 ところで、原発の技術なるもの、それほどに恐れ入るようなものではありませんよ。単なる、溶接の塊です。戦艦大和と同じ事です。瞬間湯沸かし器みたいなものなのです。然も、強引に、力任せに大規模化して、途方もないエネルギーを操作しようとするから、とんでもない被害や犠牲が出てしまう。文殊だって、あのナトリウム漏れは、温度計の取付部分の減肉というとんでもない初歩的な事故です。然もその上に、重量物を落としてしまってどんな風に壊れているかも解らないなどと言うとんでもない事故と起こしています。こんなもの、技術以前の問題です。細管の破断等という事故もありましたね。東海村の事故だって、バケツが原因の話です。
 今回の、事故後の対応にしても、炉心冷却する配管が何と農業用の配管が使われている。笑っちゃうしかないほどにアバウトでアナログなやり方がちらちらと見えるのです。
 それで、事故を隠して、嘘を吐きまくって、誤魔化してでたらめの限りを尽くして、まるで信頼を失ってしまった。
 最早、安心に足る信頼は何処にもないのです。
by かも (2011-08-03 14:50) 

MANTA

>>何人もの犠牲が出ることは考えなくてよいのでしょうか?
>ナンセンスです。
かもさん、犠牲はこれから出るのです。熱中症患者が増えるどころの話では
ありません。燃料の価格上昇は「すべて」に及ぶのです。
ここで上記で一度行ったのと同じ質問をしましょう。原油価格は今いくらか
ご存じですか?それがここ10年で何倍になっているか即答できますか?
もしそうでないのであれば、この連載に少しお付き合い下さい。
by MANTA (2011-08-04 12:56) 

かも

あはは、私の方が少し長生きしてますから。原油価格は、昔、1バレル、3ドルとか、4ドルでしたね。それが、瞬時値150ドルになった。それでも、経済にさしたる混乱はありませんでしたね。イヤ、決してその事に楽観しているわけではありませんよ。だがそれは、乗り越えられる困難なのです。乗り越えてきたといっても良いでしょうね。これからも同じ事です。
 ところで、燃料電池について、少しググってみて下さい。特に、固体酸化物形や、溶融炭酸塩形などの、酸素移動型の燃料電池です。
このタイプの燃料電池は、燃料として、水素と、一酸化炭素が使えます。所謂純水素形のものとは違って、白金も必要ありません。で、問題の燃料ですが、原油や、LPGである必要は全くありません。天然ガスは勿論、石炭ガスがそのまま使えます。ご存じないかもしれませんが、昔都市ガスは、石炭を原料にした、水性ガスが使われていました。これは、炭酸ガスと、炭素と、水蒸気を、1000℃位で反応させて作るガスで主成分は、水素と、一酸化炭素と、炭酸ガスです。もうお気づきでしょうが、燃料電池の燃料として最適なガスです。排ガスの炭酸ガスをもう一度循環して燃料にできます。と言うのは少し言いすぎですが、原理は、1000度で、炭酸ガスと、水蒸気と炭素を反応させることで、水蒸気から、水素と酸素を取り出し、炭酸ガスを還元して一酸化炭素を作り出しています。単に、木炭を乾留してできるガスを利用しているのは、発生炉ガスと呼ばれるもので、これも燃料になりますね。
 勿論、昔通りである必要は全くないので、改良されて効率のよい変換システムを構築する必要はありますが、それでも、既に原理はあります。
 メタン発酵も面白いですよ。本来これは、植物由来の有機物を分解巣して、メタンガスを発生させるシステムで、所謂、バイオガスと称されているものですが、この原料に、シベリアの永久凍土の中に閉じこめられている、大量の、有機物腐植を使うのです。どうせ、放っておいてもメタンガスを発生してしまいますから同じ事です。
 石炭、メタンハイドレート、有機炭素化合物、そのどれもが燃料になるのです。原油の値上がりなど大した問題じゃありません。当面ほぼ無限に、燃料はあります。大丈夫です。原発は要りません。石油資源に怯えることも必要ありません。
 燃料電池は、既に、今そこにある技術なのです。どうですか。
by かも (2011-08-04 22:02) 

MANTA

>原油価格は、昔、1バレル、3ドルとか、4ドルでしたね。それが、瞬時値150
>ドルになった。それでも、経済にさしたる混乱はありませんでしたね。
かもさん、その通りです。ではその理由もご存知ですね?
http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/enehaku-kaisetu/kaisetu/04.htm
省エネルギーや石油代替エネルギーの利用に努力してきたからです。さらに
円高も助けてくれています。今後も、省エネと脱石油の流れは変わりません
が、原子力を捨てたとき、どんなエネルギーが更に代わりとなれるのか?

>問題の燃料ですが(中略)天然ガスは勿論、石炭ガスがそのまま使えます。
>メタン発酵も面白いですよ。
>石炭、メタンハイドレート、有機炭素化合物、そのどれもが燃料になる
>のです。
いろいろお書き頂きましたが、、、さてこれらはエネルギーなんでしょうかね?
フフフ。また書きますね。慌てない、慌てない。
by MANTA (2011-08-05 04:41) 

かも

>さてこれらはエネルギーなんでしょうかね?


 ほう、どんなご意見でしょうか。大いに関心がありますね。

>省エネルギーや石油代替エネルギーの利用に努力してきたからです。さらに
円高も助けてくれています。今後も、省エネと脱石油の流れは変わりません
が、原子力を捨てたとき、どんなエネルギーが更に代わりとなれるのか?

 私は、産油国にとって、消費者は、顧客だと考えています。つまり、顧客を失えば、彼らも又利益を失うのです。だから、日本は、イスラムのテロに遭うこともなく、彼らに、製油施設の技術協力をしたことなどで大いに感謝され信頼競れてきたのです。原油の値段が上がったのは、産油国側の理由よりむしろ、消費国側の投機です。それでも、高い原油を買ってでも、何とかやってこれたのは此の国の高い付加価値付与力があったからです。つまり、商品に占める原油のコストが相対的に低いからコストアップを吸収してきたのです。
 それが、天然ガスになっても同じ事です。供給国に支配されると考えるのは、敵対するナショナリズムを育てる一派の思惑なのです。
 円満な互恵関係を構築すれば、常に取引は公正に成立します。何より、此の国が、世界のどの国よりも多くの取引を成立させて存立しているのですから。
 そして、燃料電池に依れば、CCSによって、排ガスを全量回収して深海底投棄なども可能になります。それは、燃料電池が、純酸素燃焼を可能にして排ガス中のCO2濃度を80%程度にまで高めることに由来します。仮に、燃料を全量輸入に頼ったとしても、今までと同じように此の国の生存に何の危険も存在しないのです。
by かも (2011-08-10 19:22) 

MANTA

かもさん、お話の本筋がどんどん離れていきますが(笑)、嫌ではないです。
>供給国に支配されると考えるのは、敵対するナショナリズムを育てる一派の
>思惑なのです。
根拠のない思惑ではなく、かつてのオイルショックという「事実」がそうさせて
いるのだと思います。ただ石油が取れなくなっていく今後、考え方を変えないと
いけない時代に突入しつつはあります。

>原油の値段が上がったのは、産油国側の理由よりむしろ、消費国側の
>投機です。
みんなそういいますね。はたしてそうでしょうか…って話をします。

あと原発の安全性と、新たなエネルギー源の可能性のお話はごっちゃに
しないほうが良いと思います。議論が収束しません。

by MANTA (2011-08-11 05:56) 

かも

>根拠のない思惑ではなく、かつてのオイルショックという「事実」がそうさせて
いるのだと思います。

 第一次オイルショックは、アラブ諸国が起こした欧米資本からの、石油資源の奪還でしたね。
 第2次も、戦争の一環でした。
 それらは、当時の状況で、産油国が自らの権利に気付いて、自覚して自立した戦いの歴史でもあったのです。
 イラク戦争も、ブッシュ政権のオイル利権との関わりが伝えられています。
 その結果の150ドルでした。
 西欧は、依然として、アラブ敵視政策を変えようとしません。だから、その報復であるテロの恐怖から解放されることもないのです。
 先進国の中で、唯一、敵対政策をとらず、技術支援や、人的支援を続けてきたのが日本なのです。だから、此の国がテロに襲われることもなく、今も石油を買い続けることができているのです。
 資源の枯渇も言われていますが、時代は、石油から、天然ガスに移りつつあります。その輸入先は、ロシアではなく、東南アジア諸国ですね。ここでも又、円満な取引が成立して、今時緊急輸入対応も円滑に行われていますね。資源のない国で、エネルギーだけあっても意味を成しません。鉄も、レアメタルも何もかも輸入に頼っていて、事態はどこもかしこも同じ事なのです。
 資源か枯渇するから、エネルギー安保が必要だから、温暖化対策にと言うのはいずれも、為にするブラフなのです。それは、原発という巨大利権や、密かな核武装を画策する意図が潜在していることの露頭でもあるのです。
 原発の安全性?見事に裏切られましたね。議論の余地もなく、それだけです。
by かも (2011-08-12 14:53) 

MANTA

>資源か枯渇するから、エネルギー安保が必要だから、温暖化対策にと言う
>のはいずれも、為にするブラフなのです。
結果だけ見てそういえるのは幸せであると思います。結果がお好きなので
あれば、原発が日本の電力需要を支えているのもまた結果です。

>原発の安全性?見事に裏切られましたね。議論の余地もなく、それだけ
>です。
これは同意します。今後については意見は異なります。

さてそろそろ仕舞いにしましょうか? いや、コメントを頂くのが嫌だという
わけではないのです。ただここは読者みなさんのご意見の場であることも
お忘れなく。ぜひブログなどを立ち上げて頂き、そちらで長いご意見をお書き
頂かればと思います。
by MANTA (2011-08-13 06:21) 

かも

ああ、すっかり長居してしまいました。そろそろ失礼しましょう。
最後に、原発は核兵器と同じものだという点を上げておきましょうね。今現に、数万、数十万の犠牲者が出つつあるのかもしれない。でも、今その事が現れることはない。何故なら、「直ちに」影響が出ないことが何より、微小線源による被爆被害の本質なのですから。そしてその被害も又、因果を問われることもなく、此の国ではガンで死ぬ割合が高いと言う一言で括られてしまうのでしょうね。
 もし次ぎがあれば、きっと、これは福島とは違うと言い訳することでしょう。
 それで又、見えない犠牲者や、恐怖に怯える無数の人々が生まれることでしょう。そんな恐怖の連鎖から解されるには、原発を廃止するしかありません。
 目先の利益に溺れて、本質を見失うことの悲劇と不幸を繰り返してはなりません。過ちは繰り返しませんと誓った此の国で、同じ不幸を繰り返すことの愚かさをこそ直視すべきです。
 有り難うございました。では。
by かも (2011-08-14 00:18) 

MANTA

>目先の利益に溺れて、本質を見失うことの悲劇と不幸を繰り返してはなりま
>せん。
目先の「原発反対」のスローガンも、私には違うもののように思えます。
大事なことはスローガンの先にあると思います。私も考えます。では。
by MANTA (2011-08-14 11:22) 

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