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地震の始まりの始まり(5):発進! [▼シリーズ実況【地震のはじまり調査】]





乗船レポート5回目です。
前回紹介しました海底観測装置(OBEM)を海底に設置する様子を
ご紹介しましょう。といってもその方法は極めてシンプルです。

まず写真1枚目のように、装置を吊り上げます。
人力ではなく、写真2枚目のようなクレーンで吊ります。
(パワーショベルのようにみえますが、シーリフトクレーンといいます)
大勢の人がいますね。黄色のライフジャケットを着ているのは乗船研究者
です。OBEMは重量物ですので、作業には危険が伴います。
クレーン操作などやったことがない研究者たちは基本的に見学です。
佇んでいる研究者の向こう側には、船員さんが6名ほどいて、
装置の吊り上げ → 船の上から海の上へ移動する作業を行なっています。

余談ですが、このような作業の担当者は国が変われば変わります。
例えば米国の調査船の場合は、船の乗組員ではなく、研究者自身が
クレーン操作を行うこともあります。
「怪我すると危ない」と考えるか、
「高価な観測装置は持ち主自身が責任持って」なのか。
どこの国の調査船にも、それぞれの国の文化(背景)が凝縮されています。

さてOBEMを船の甲板上から海水の上へと移動させたら、そのまま
クレーンを使いつつOBEMを水面までそろりそろりと下ろしていきます。
写真3枚目をよく見てください。右斜め上からロープが垂れ下がってますね?
OBEMが水に使ったその時、このロープをピーン!と引っ張ります。
そうするとOBEMを吊っているフックの留め金が外れます。
バシャーン! OBEMは海の中へと沈んでいきます(写真4枚目)。

注:実際にはそんなに波しぶきは立ちません。
 OBEMは精密機器なので船員さんたちは最新の注意を払うのです。

OBEMは海の中では沈むように重さ(浮力)を調整してあります。
沈降速度は概ね毎分50mほどです。十文字のアンテナをつけた状態だと
これがパラシュート代わりになるために沈降速度はそれほど速くは
なりません。また沈降速度が速すぎると、OBEMが海底と激突してしまいます。

今回は水深5000m強の場所(三陸のはるか沖合です)での調査ですので、
OBEMは約2時間かけて海底に舞い降ります。これで海底への設置終了。
ね、シンプルでしょ? でも船は揺れていますから、重たい装置を落とさず
壊さず、揺らさずに水面へ運ぶには技術と経験が必要です。
船員の皆様、いつもお世話になっております。 m(_ _)m

次回につづく。
こんどはガラリと話題をかえて、ある若者を紹介します。


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