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ロスアンゼルスで地震の前触れ?(2) [ 電磁気で地震予知]

前回の続きである。
ロスアンゼルス郊外で発生した「謎」の地すべりについて紹介した。
直前に大雨も降らず、地震による揺れもなかったのに、地すべりはナゼ起きたのか?

LA.JPG
 ※アメリカのニュースサイトより。詳細は前回記事を参照。

地すべりの前に、地震は本当に起きていなかったのか?
念のため下記ページで調べてみた。
●Earthquake Hazards Program(USGS=米国地質調査所)
 http://earthquake.usgs.gov/
すると、地すべり斜面から20kmほど離れた地点を震央とする、
M3.5の地震(深さ3.3km)が11月5日に起きていることが分かった。
改正メルカリ震度では最大でV=日本の震度では4程度。まあまあな揺れだ。
地すべり斜面のあたりはII~III=日本の震度では2~3程度だろうか?
(→ アメリカと日本の震度の違い http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2008-06-09-1

http://earthquake.usgs.gov/earthquakes/eventpage/ci37485624#impact_shakemap
※下図も本サイトより引用
 LA_seis.JPG

地すべりが起きたのは11月19日頃(この日に道路が封鎖されたので、それより前)。
3日間かけてずれていったらしいので、11月15日~18日頃にすべったようだ。
地震から10日も経っているので、地震の揺れがこの地すべりを引き起こした
とは考えにくい。ただし、間接的影響ならありえるだろう。
例えばこの地震によって地表付近の地下水の流れが変わることはありえる。
あるいは斜面付近の水道管や下水管が破損して水が漏れたりしたために、
地すべりに至ったのではなかろうか? あくまで推測ではある。

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ところで今回は(地すべりに伴って)道路が4.5mも隆起したのだが、
実際の地震では、地面はどれくらい隆起するのだろうか?
揺れを感じる程度の小さな地震では、地面の隆起や沈降はほとんどない。
大地震になってやっと1m程度、超巨大地震になれば10m程度、隆起や沈降が
生じると思われる。例えば阪神淡路大震災の際に地表に出現した野島断層。
このとき断層に沿って上下方向に1.2mのずれが発生した。あの大地震でも地面の
隆起・沈降はこの程度である(断層は横ずれ成分が卓越してはいたが)。
●野島断層(文化遺産オンライン)
 http://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/192452

2011年の東日本大震災の場合はどうか? 国土地理院の推定によれば、陸上の
地殻変動観測からの推定では、プレート境界断層のズレにともなって、海底は6m程
隆起したようだ。これに(最新の技術である)海底地殻変動の観測データを加えると
隆起量は12mを超えると予想される。この巨大な隆起が津波を引き起こした。
●東北地方太平洋沖地震 地震による地殻変動(国土地理院)※下図も本資料より
 http://www.gsi.go.jp/common/000061409.pdf
 2011.JPG

なので、もし4.5mの隆起が活断層の動きでできたとしたら、
それは巨大地震の前触れというよりも、巨大地震そのものである。
地震の前触れはもっともっと小さな地殻変動なのだ。
それこそ1mmにも満たないかもしれない。

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そんなわけで今回の「謎」は、表題にあるような地震の前触れとは関係なく
(おそらくは浅い地下水によると思われる)地すべりであった。
地すべりの発生要因はまだ分からないが、すぐに明らかになるだろう。
どうも日本人は、何か変わったことがあるとすぐに「巨大災害の前触れだ」と
騒ぐ傾向がある。気象関係(台風や雷)は観測装置が充実してきたので、
昨今はもっぱら「巨大地震だ、火山噴火だ!」である。

もちろんロスアンゼルスに大地震が来ない、と言っているわけではない。
むしろ来る。例えば下記の記事。(米ロス直撃の巨大地震、「いつ起きてもおかしくない」と研究者ら)

そしてすでに巨大地震についての具体的な想定はなされている。
●The Biggest Earthquake Drill Ever
 http://seismo.berkeley.edu/blog/seismoblog.php/2008/11/10/the-biggest-earthquake-drill-ever
今回の地すべり地域は「サンアンドレアス断層」に近い。
この巨大な横ずれ断層がガツンとズレ動けば、6強~7の揺れが街を襲う。
しかしロスアンゼルス市民が恐れているのは地震の前兆ではなく、
地震に対して無知であることかもしれない。
その証拠に、米国地質調査所の地震情報サイト(上記)は日本の同様のサイトより
ずっと充実している。例えば以下を上記Webで調べるのに30分とはかからなかった。
・過去5年間で、ロスアンゼルスで起きたM3.5以上の地震は40個
・11月5日のM3.5地震の震源近傍では、過去5年に6回地震が起きている。
 震源はほぼおなじ場所だが、群発地震ではなく、間欠的。
 (こんな浅いところで何が起きているんだろう?)

恐れは無知からくる。知ることが防災となる。
翻って日本の地震情報サイトはどうだろうか?
同じ情報を気象庁や防災科学技術研究所のサイトから得るには
30分どころか、もっとずっと時間がかかってしまう。
皆さんの役に立っていますか?
それともそんな科学的情報の充実よりも、地震の前触れの方が気になりますか?

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MANTA

追記:
Facebook側にコメントを頂きました。転載させて頂きます。
「これだね。
http://blogs.agu.org/landsli・・・/2015/11/22/vasquez-canyon-1/ 」
「9月ごろに発生したこれも、地すべりだったんだって。
 確かに、滑落崖だ。
http://blogs.agu.org/・・・/2015/09/29/the-inskip-sinkhole-1/ 」

ありがとうございます。
あとで別記事「ロスアンゼルスで地震の前触れ?(3)」に使わせて頂きます!
by MANTA (2015-12-02 18:40) 

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