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人々がAIに抱く幻想(2) [▼科学ニュース New!]

前回の続きです。AIと、私達の将来について考えてみています。
AIの進歩はすばらしく、2017年は関連ニュースが多数。たとえばこちら。
●やめてえええ! AIがあなたの顔をたちまち「すっぴん」に
 メイク落としアプリ「MAKEAPP」が恐怖しかない
 http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1706/08/news151.html

顔写真にメイクするアプリだけど、「メイク落とし」もできるらしい。
メイクだけでなく、AIが人の仕事も剥ぐ日、仕事を奪っちゃう日も近い?
…いや、どうもそう簡単にいくほど、AIは優れてはいなさそうです。
たとえば下記。いずれも衝撃の結果です。

chess.JPG
 チェスもAIが人間にボロ勝ちらしいね。
 じゃあAI同士で対戦したり、会話したらどうなるの?
    ↓
●強すぎて(?)理解不能なレベル
「AlphaGo」同士のセルフ対局の棋譜が50局だけ公開
 https://forest.watch.impress.co.jp/docs/serial/yajiuma/1062703.html
 (以下引用)
 ”セルフ対局”の「AlphaGo」はまさに“理解不能”。特に序盤や中盤は一見素人のよう
 (中略)定石っぽく進行したかと思えば(中略)…先後ともにハチャメチャ"
●終わりの始まり…? 独自言語で話しはじめた人工知能、
 Facebookが強制終了させる
 https://www.gizmodo.jp/2017/08/facebook-ai-sf.html
 (以下引用)
 "ボブ:私はできる 私 私は他の全て"
 "アリス:ボールは私にとってゼロ、私にとって私にとって私にとって(略)"

「AlphaGo」は、人間の棋士に勝ちまくってるAIソフトです。記事中の言葉を
借りれば「神様同士が遊んでいる印象」であって、AIが人間の相手をできるとは
到底思えません。AI同士の会話もそう・・・いや、どうやら実はその逆なのです。
「人間がいることで、AIはなんとかそれらしく動く」…なぜそうなるのか?
そのナゾは、AIが東大を挑戦する様子をみると見えてきます。
   ↓
1)AIで東大合格断念 「東ロボくん」偏差値伸びず (2016/11/14)
 https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG14HI5_U6A111C1CR8000/
2)“東大断念”も「近未来AIとしての結果に驚き」
 人工頭脳「東ロボくん」、今年は535大学が合格圏内に
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1611/14/news132.html
3)AI研究者が問う ロボットは文章を読めない
 では子どもたちは「読めて」いるのか?
 https://news.yahoo.co.jp/byline/yuasamakoto/20161114-00064079/

 めざせ! 東大!

上記2の記事にあるように、センター試験模試ではAIの点数が人間の平均点を
上回っています。偏差値は57.1で、全国756大学のうち、535大学に合格の可能性
があるそう。スゴイよね! 人間、負けてる! ところが東大には合格できない。
AIはパターン認識は得意で、数学だと高得点を挙げられるのだけど、文章読解が
苦手なのだ(上記3の記事が分かりやすい)。このAIプロジェクトでは、東大への
合格は諦めて、今後は言語処理と数式処理のさらなる融合を目指すらしい。

またルールがコロコロと変わる問題も苦手です。たとえば株価の予測。
●「人工知能」と「無責任なアナリスト」株価予測はどちらが信用できる? http://www.mag2.com/p/money/288967

加えて、AIを支えるバックボーン、すなわちコンピュータの能力にも陰りが
見え始めています。これまで電子計算機の能力は2年ごとに2倍になると言われて
きましたが、そろそろ限界に近づいてきたらしい。まあそうやろうね。
●「ムーアの法則は終わった」、NVIDIAのCEOが言及
 http://eetimes.jp/ee/articles/1706/05/news053.html

----
結局のところ、AIはパターン認識には飛び抜けて優れてますが、実際に仕事を
させる際には人間のサポート程度しか使えない(人間がいてこそのAI)という
状況のようです。しかも人手不足の現場に導入したら、より仕事が増えたという
場合もあるらしい。たしかに、こないだ宅急便の方に聞いたら、まさに下記の
ようなお返事でした…AIを使う(導入する)人間側の能力が問われています。
●ヤマトが配達負担軽減でAI活用も現場はブーイングの嵐
 http://diamond.jp/articles/-/132219

----
おしまいに、AIと人間の共存に関する記事を2つほど。
A) 将棋で人間が人工知能に勝つ秘策があった
 http://president.jp/articles/-/24089
 (以下引用)
 "AIが将棋の世界に入ってきてからずっと実験の連続です。(中略)
 最近の30局では大幅に人間が負け越していますが、(中略)しかし、
 コンピューターが強くなれば棋士も強くなる。"
B) 10年後、AI時代に食べていける人になる
 http://president.jp/articles/-/22558?page=2
 (以下引用)
 "「AIはまだ“仕事を理解する”域には達してはいない。(中略)すべては
 認知技術の基本的なパターンの上に構築されたバリエーションにすぎない(中略)
 しかし、それをもとにアイデアを生み出す方法はわからないし、まったく違うこと
 に応用することもできない」(ザッカーバーグ氏)"

これからの人間には、AIが得意なパターン認識ではなく、意味を読み取って、
想像&創造することが重要。「指示待ち人間」ではAIに負けてしまいます。
AIがものすごい速度で弾き出す何かを、人間の側がむしろ汲み取って、新たなものを
作り出していく。世界は今後、こうして進化していくのだと私はおもいます。

最後に思い出して下さい。かつて「Web2.0」とか「ロングテール」というワードが
流行りました。これらをいま耳にすることは激減しましたが、この世からなくなった
わけではなく、むしろ生活に溶け込んでいます。
AIも人間の脅威にはならず、徐々に私達の生活に溶け込んでいくのでしょう。

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MANTA

追記:
1) とはいえ、センター試験でAIに負ける人が何十万人もいるわけです。国民全体で言えば何千万人がAIに負けるのです。教育に携わる者として、いろいろ考えてしまいます。

2) 上記3の記事によれば、中学生のうち、約5割が教科書の内容を読み取れておらず、約2割は基礎的な読解もできていないそうです。だけれども数学や理科でムチャクチャ点数がよかったら、東大に合格できて、官僚とか大企業の社員とか、大学の先生にもなれちゃう現実。うーむ、、、

3) 人間だって数多くのパターン認識から、意味を読み取ったり、アイデアを練ったりするのです。上記Aの記事によれば、棋士に大事なことは「直観」「絞り込んだ手を読む」「全体の流れを見る大局観」だそうです。これらが日々の練習(パターン認識)の賜物だとすれば、AIも直感や大局観を手に入れる日は来るのでしょうか?
いずれAIが進化して、文章読解能力を持ったらどうなるのだろうか? アイデアをかき集めてきてバッと提案できるようになるとどうなるのだろうか?
by MANTA (2018-01-08 13:00) 

MANTA

追加:
AIと人間を比較する時に、CPUと脳みそが使うエネルギーの比較は重要。
このブログで書いたか忘れちゃったけど、人間のほうが圧倒的にエネルギー
効率はよかったはず。そしてCPUは電気をバカ食いします。
下記は参考。AIといっても無限エネルギーではないのである。
●ビットコインは2018年、アルゼンチンの年間使用量以上の電力を消費
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180113-00010001-binsider-sci

※過去にこんな記事を書いてました。エネルギーの比較はしてないね。
→コンピュータは人間に「勝った」のか?
 http://goto33.blog.so-net.ne.jp/2013-04-24
by MANTA (2018-01-13 13:13) 

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